文法リファレンス
; 1)強弱値
; 0 〜 127の値。0で無音、127で最強となる。
; ±符号付の数値を指定すると、現強弱値を基準にした相対変化となる。
; 相対変化の結果が 0 〜 127 の範囲を超える場合、限界値がセットされる。
; 再度、本指定が行われるまで同一フィンガー内でこの値が維持される。
; v0の音も鍵盤表示されるが、MIDI出力の対象にはならない。
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; 2)遅延音長(省略可能)
; 上記強弱値に到達するまでの時間を、コロンに続けて音長表現で指定する。
; 遅延は連続的に行われず、あくまでも発音時点での強弱変化である。
; 音長表現の形式については“音符”の欄を参照のこと。
; ゼロ音長を指定すると遅延が起らず即座に効果する。
; 本指定で与えた音長は、省略音長の対象にはならない。
; コロンのみの記述はできない。スタッカート指定“/”は使用できない。
主な使用法†
vはMIDIで言うところのベロシティに当たるものである。
英語でベロシティ(Velocity)というと、速さという意味に当たる。一見、強弱とは関係ないように思われるが、これの由来は鍵盤を叩く速さを示す。
鍵盤……とくにピアノにおいては鍵盤を速く叩けば当然、音も大きくなる。ベロシティーとはまさにこれのことである。
よって、音量変化ではなく、音の強弱とみるのが自然な解釈である。
vで表現すべきなのは音の強さ……弱拍と強拍の違いだとか、ボーカルだったら言葉のイントネーションとかである。
たとえば、ピアノだとこのvの指定と音の長さだけでほぼ表情付けができてしまう。
また、基本的なエフェクトだけにそれを使いこなすのは至難のわざともいえる。このエフェクトを制するものはMuseを制すると言っても過言ではない。
また、音源によってはvの値により音色そのものも変化するものも存在する。