Release #119
Muse V5.40
ステータス: | 終了 | 開始日: | 2008/07/12 |
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優先度: | 通常 | 作業時間の記録: | - |
担当者: | - | ||
カテゴリ: | - | ||
対象バージョン: | - |
説明
譜面モニタの音符矩形クリックで、テキストデータの行番号が検索可能に
関連するチケット
履歴
#1 Redmine Admin がほぼ11年前に更新
;《Ver5.4 開発後記》2008.07.11
;
; ◆今から2年前、2006年の夏にクールジョーさんが主催してくれたMuseコンテスト。
; 先日ネットサーフィンをしていたら、そのサイトに辿り着きました。とても懐か
; しい思いで眺めていると、金賞を受賞したratiltさんの受賞者アンケートに目が
; 止まりました。クールジョーさんが用意した「Museに期待する機能は?」の問い
; に対し、「譜面モニタ上で音符をクリックすると、テキストデータ上からその部
; 分を探し出してくれる機能」と回答が認めてありました。
; ◆2年前もすべてに目を通したはずだったのですが、その時点では“ミューザーの
; 自由選択に任された各々のテキストエディタと連携するなんて不可能に近い”と
; 感じていたのです。しかし今読み返してみると、直接連携をしなくとも、行番号
; の表示だけで充分にMusing効率が向上するだろうと気づいたのです。これはとて
; も便利そうです。自分自身が「心から欲しい」と思う気持ち。それは「魂を込め
; た開発」の必要条件です。その条件を手に入れた私は、早速開発に着手しました。
; ◆譜面モニタは極めて簡素な様相をしています。市販の音楽シーケンサーの様にボ
; タンやスイッチ群が盛り沢山に陳列されていません。このあっさりとした表情の
; 中に、秘めやかに気の利いた機能が実装されている姿が、私はとても気に入って
; います。今回もそのフィールを失わないように慎重に設計しました。算出結果は
; あくまでさり気なく、ウィンドウタイトル部に表示されます。検索モードへの移
; 行オペレーションも、安易なボタンの追加をせず、SHIFTキー併用としました。
; 本機能のために新しく立ち上げたマウスカーソルも、シンプルなデザインであり
; ながら、クリック時のエコーバック感をしっかりと味わえるように工夫しました。
; ◆実装は結構重労働でした。SHIFTキーとの併用は従来機能との競合が起こらない
; ように細心の注意が必要でしたし、フィンガー宣言や行番号を表示するために、
; 内部の音符メモリ構造を強化する必要に迫られました。各音のデータ量を増やす
; ことになり少々抵抗感はありましたが、しかし今回の機能は、MML型のシーケン
; サーにとって、それを補って余りある有効性があると確信しています。ちょっと
; 気になった演奏ニュアンスを修正したいと感じた時、譜面モニタ上からテキスト
; データ側の記述位置を簡便に特定できることは、新しいタイプの情報流です。今
; までのMuseは、エラーメッセージを除き、基本的にテキストデータからMuseに向
; かう流ればかりでした。
; ◆先日、るうさんから試聴系ダイアログのタブキーや方向キー押下時の動きに一貫
; 性がないというご指摘を受けました。恥ずかしながらこの点に関しては、少々無
; 頓着に開発しておりました。Muse開発に臨む姿勢は、こういった肌理の細かい配
; 慮を大切にしたいと常々考えていましたので、今回のるうさんのご指摘には大変
; 感謝しております。そしてこの指摘は、単純な美感や統一感だけの話ではなく、
; 視覚障害を持つ方にとって大変重要な操作仕様であることにも気づきました。今
; まで配慮が欠けていたこと、ご容赦下さい。今回、楽器およびドラムの試聴にて、
; 統一感のある仕様を組み立て直しました。タブキーにてオクターブや楽器グルー
; プ毎に移動し、方向キーでそのグループ内の移動をするという仕様です。諸熊さ
; んに査閲して頂き及第点をもらえたので、自信を持ってリリースできます。この
; 様に、すぐにレビューに参画してもらえる仲間がいるということはとても恵まれ
; た開発環境だと思います。諸熊さんに心からの謝辞をお送りいたします。
; ◆ドラム試聴の改修が掲示板で話題になったため、空かさずMIZさんから、予てか
; らのご要望「ドラム試聴にてノート番号を表示して欲しい」の督促を再度受けま
; した(笑)。むろん検討リストに記載しており、いつか実施しようと考えていたの
; ですが、音名切替に連動するという仕様イメージから脱却できず、綺麗な設計が
; 出来ずに今に至っていたのです。しかし今回、音名切替とは独立に表示させれば
; 良いのだと気づいた途端、あっと言う間に設計が完了しました。何故にこれ程ま
; で単純な事を今まで思い付かなかったのか、赤面の至りです(苦笑)。
; ◆毎度のことではありますが、新バージョンをリリースすると、直ぐに様々な不具
; 合をミューザーの皆様に発見してもらい、ご報告を受けます。複数の目で検証さ
; れることの大切さ。そして、それにきちんと対応していく事で、Museの品質が次
; 第に高まっていく事を実感する今日この頃です。前バージョンも多くのご報告を
; 頂きました。hiroさん、sanaさん、木下さん、MIZさん、BnKayakさん、楠本さん、
; Pascalさん、fiveさん、浅川さん、H.N.WPKIDSさん、ひまじん925さん・・・。
; すべての方をここにご紹介できないのがもどかしい思いです。本Readme.txtの誤
; 植指摘も含め、Museが美しくあって欲しいという皆さんの期待を強く感じます。
; 今後ともよろしくお願いいたします。
; ◆草場さんが立ち上げてくれたMuseWikiもかなり充実してきました。草場さん、あ
; りがとうございます。お陰様で、不具合対応のバージョン履歴管理がしっかり出
; 来るようになりました。そこで今回のバージョンから、小数点第二位のマイナー
; バージョン番号もMuseメニュー部に明示することにしました。管理がより厳密に
; なるので、少々緊張している私がいます(苦笑)。