#author("2020-03-04T10:23:06+00:00","","") *概要 [#c5f6de67] muse.ini とは、 Muse の動作を制御するための設定ファイルのこと。 このファイルを編集することで、Museの「データ編集」で任意のエディターを開いたり、「履歴」に表示するデータ数の上限を設定したり、SoundFontやVSTi音源をMuseに認識させたりすることができる。 また、選択した音源や、ウィンドウの位置といった、Museの利用中に変更したデータを保存して、次回起動時に復元する機能も備えている。 *実際の挙動 [#w7a85aaf] Museにおける muse.ini の挙動は、大きく以下の2つに分けられる。 + Muse の起動時に読み込まれ、 Muse の動作に反映される + Muse 終了時、 Muse が保持していた設定値をマージした上で上書き出力される この性質のため、 muse.ini を編集する時は、 Muse が起動していない時に行なうことを推奨する。 Muse の起動中に muse.ini を編集しても、 Muse の挙動が変化することは無い。 むしろ、 Muse を終了すると、 Muse が記憶していた設定に基づいて muse.ini が上書きされるため、編集が水泡になるのである。 *文法 [#k20a44c2] 以下は、最新版(V8.00)を対象とした設定ファイルの文法である。なお、「[SYS]」セクションは直接編集するものではないので除外している。 --------[USR] ; 「マニュアル表示」実行時に使用するビューアー (空欄 で専用ビューアを使用) #RM = C:\Windows\notepad.exe ; 「データ編集」実行時に起動するエディター (空欄 で既定のエディターを使用) #ED = C:\Program Files\WinVi.exe ; 「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数 #EP = /a /t /m ; Museが参照する「SoundFont」の格納フォルダー #SF = D:\Data\SoundFont\ ; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダー #ST = D:\Data\VSTi\ ; Museが参照する「LAME」の格納フォルダー #LM = C:\Program Files\Lame\ ; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダー #LP = C:\Program Files\LilyPond\ ; テキスト表示エリアの背景色 (16進数カラーコード で指定) TCL = e1e6f6 ; 「履歴」メニューに表示するデータの上限値 (0 で履歴機能を未使用化) LGM = 8 ; 「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始 (0 で無効化) LGP = 1 ; 演奏終了時、 GSリセット を送信 (0 で無効化) GSR = 1 ; SoundFontで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定) VLF = 12 ; VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定) VLT = 12 ; 起動時、またはSoundFont選択時、指定されたSoundFont郡を全てロード (0 で演奏中必要な分だけロード) SFL = 1 ; VSTiパネルの表示位置 (0:非表示 1:左上 2:右上 3:左下 4:右下) PAL = 2 ; 「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更 #DN = Microsoft GS Wavetable Synth > MSGS #DN = Timidity++ Driver [BW] > Timidity++ ** #RM [#l5d3941d] Museの機能「マニュアル表示」実行時に使用するビューアーを指定する。初期値は空欄。 - 値を空欄にすると、Museに搭載されている専用ビューアにてマニュアルを閲覧することができる。 - 従来通り、「*.txt」に関連付けられたテキストエディターを使用する場合は、存在しないファイル名を指定する。Museでは、「*既定のテキストエディター」が推奨されている (「*」がファイル名として使えないため有効になる) ** #ED [#v175c13e] Museの機能「データ編集」実行時に起動するエディターを指定する。初期値は空欄。 - 値を空欄にすると、「*.txt」に関連付けられたエディターを起動することができる。 ** #EP [#nef0c6db] Museの機能「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数を指定する。初期値は空欄。 - 対象のエディターが、「起動時にウィンドウを最大化する」などのコマンドライン引数をサポートしている場合に効果がある。 ** #SF [#j237bcff] Museが参照する「SoundFont」や「楽団編成ファイル」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。 - 指定したフォルダーの直下にあるSoundFont、または楽団編成ファイルが、「音源」「SoundFont」内に表示される。 ** #ST [#q5c7ce98] ; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。 - 指定したフォルダーの直下にあるVSTiプラグインのフォルダが、「音源」「SoundFont」内に表示される。VSTiプラグインのデータである「*.dll」等のあるフォルダではないので間違えないように。 ** #LM [#ab171c7c] ; Museが参照する「LAME」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。 - 「lame.exe」の格納されているフォルダーを指定することで、Museは、「SoundFont、またはVSTiによる演奏データのMP3エクスポート」が可能になる。 ** #LP [#bc70615e] ; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。 - 「bin/LilyPond.exe」が格納されているフォルダーを指定することで、Museは、「楽譜データのエクスポート」が可能になる。 - 指定するフォルダーのは、「LilyPond.exe」が格納されているフォルダーではなく、その一つ上の階層のフォルダーである。 ** TCL [#m7a5fc7c] テキスト表示エリアの背景色を、 16進数カラーコード で指定する。初期値は空欄 - 色見本サイトなどを参考に、「FFDDEE」や、「CCCCFF」などの値を指定する。HTMLで使う「03C」や「#EAEAEA」ではないので注意。 - 変更できるのは「拝啓色」である。テキストの文字色は、Museデータの「*COLR」で変わることがある。 ** LGM [#c70b0507] Museの「履歴」メニューに表示するデータの上限値を、 0 以上の数値で指定する。初期値は「8」。 - 「0」を指定すると、「履歴」機能が使用不可となる。非表示にはならない。 - プレイリスト機能を用いて登録した楽曲は、この上限値には含まれない。 ** LGP [#z3563c8e] 「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。 ** GSR [#sbc42ae9] 演奏終了時、 GSリセット を送信するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。 - 連続して楽曲を演奏する場合に、直前の演奏の影響が残ってしまう場合に有効な機能。 - 演奏の都度初期化が行なわれるソフトウェア音源の多くでは、この機能に頼る必要は無い。 - パソコンによっては、この機能が原因でパソコンやMuseがフリーズしてしまうことがあった。「無効」にできるのはこのためでもある。 ** VLF [#h8874dbf] SoundFontで演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。 - 値を低くすると、演奏が素早く開始される。Midiキーボードを接続している場合は、鍵盤の打鍵から音が出るまでの応答が速くなる。 - 値を低くし過ぎると、パソコンによっては、音飛びやノイズが発生することがある。 ** VLT [#iee2fc57] VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。 - 値を低くすると、演奏が素早く開始される。Midiキーボードを接続している場合は、鍵盤の打鍵から音が出るまでの応答が速くなる。 - 値を低くし過ぎると、パソコンによっては、音飛びやノイズが発生することがある。 ** SFL [#w139d124] 起動時、またはSoundFont選択時、指定されたSoundFont郡を全てロードするか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。 - 「1」にすると、発音レイテンシーが向上し、演奏中に音がもたれなくなる。Midiキーボード利用時や、使うSoundFontが固定されている場合には有効。 - 「0」にすると、Museの起動時や選択直後に読み込みが発生しないため、軽快に演奏を開始することができる。また、演奏中のメモリー消費量を削減できるため、巨大なSoundFontの利用が簡便になる。 ** PAL [#gbd96189] VSTiプラグイン使用時に表示される操作パネルの表示位置を 0〜4 の数値で指定する。初期値は「2」。 - 「0」を指定すると、VSTiプラグインを表示しなくなる。操作パネルが邪魔な場合や、Museの操作をキーボードで行ないたい場合に有効。 ** #DN [#d89aadbe] Museの機能「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更したい場合に任意で指定する。変更したいデバイスの数だけ指定することができる。 #DN = 元の名称 > 新しい名称 - 「新しい名称」を空欄にすると、そのデバイスを「音源」の一覧に表示させなくすることができる。明らかに使わない音源がある場合や、複数のポートへの出力に対応しているが2ポート目以降をMuseからは使う予定が無い場合に効果がある。