概要

muse.ini とは、 Muse の動作を制御するための設定ファイルのこと。 このファイルを編集することで、Museの「データ編集?」で任意のエディターを開いたり、「履歴?」に表示するデータ数の上限を設定したり、SoundFont?やVSTi音源をMuseに認識させたりすることができる。 また、選択した音源や、ウィンドウの位置といった、Museの利用中に変更したデータを保存して、次回起動時に復元する機能も備えている。

実際の挙動

Museにおける muse.ini の挙動は、大きく以下の2つに分けられる。

  1. Muse の起動時に読み込まれ、 Muse の動作に反映される
  2. Muse 終了時、 Muse が保持していた設定値をマージした上で上書き出力される

この性質のため、 muse.ini を編集する時は、 Muse が起動していない時に行なうことを推奨する。 Muse の起動中に muse.ini を編集しても、 Muse の挙動が変化することは無い。 むしろ、 Muse を終了すると、 Muse が記憶していた設定に基づいて muse.ini が上書きされるため、編集が水泡になるのである。

文法

以下は、最新版(V8.31)を対象とした設定ファイルの文法である。なお、「[SYS]」セクションは直接編集するものではないので除外している。

--------[USR]
#RM = C:\Windows\notepad.exe		; 「マニュアル表示」実行時に使用するビューアー (空欄 で専用ビューアを使用)

#ED = C:\Program Files\WinVi.exe	; 「データ編集」実行時に起動するエディター (空欄 で既定のエディターを使用)
#EP = /a /t /m				; 「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数

#SF = D:\Data\SoundFont\		; Museが参照する「SoundFont」の格納フォルダー
#ST = D:\Data\VSTi\			; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダー

#LM = C:\Program Files\Lame\		; Museが参照する「LAME」の格納フォルダー
#LP = C:\Program Files\LilyPond\	; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダー

TCL = e1e6f6				; テキスト表示エリアの背景色 (16進数カラーコード で指定)

LGM =    8				; 「履歴」メニューに表示するデータの上限値 (0 で履歴機能を未使用化)
LGP =    1				; 「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始 (0 で無効化)

OCT =    0				; Museデータロード時に標準オクターブのチェック(0 で無効化)
GSR =    1				; 演奏終了時、 GSリセット を送信 (0 で無効化)

VLF =   12				; SoundFontで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)
VLT =   12				; VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)

SFL =    1				; SoundFont音源選択に、SoundFontデータを先行ロード (0 で演奏中に必要に応じてロード)
PAL =    2				; VSTiパネルの表示位置 (0:非表示 1:左上 2:右上 3:左下 4:右下)

#DN = Microsoft GS Wavetable Synth > MSGS	; 「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更
#DN = Timidity++ Driver  [BW] > Timidity++	; ↓以下列挙

#RM

Museの機能「マニュアル表示?」実行時に使用するビューアーを指定する。初期値は空欄。

#ED

Museの機能「データ編集?」実行時に起動するエディターを指定する。初期値は空欄。

#EP

Museの機能「データ編集?」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数を指定する。初期値は空欄。

#SF

Museが参照する「SoundFont?」や「楽団編成ファイル」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

#ST

; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

#LM

; Museが参照する「LAME?」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

#LP

; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

TCL

テキスト表示エリアの背景色を、 16進数カラーコード で指定する。初期値は空欄

LGM

Museの「履歴?」メニューに表示するデータの上限値を、 0 以上の数値で指定する。初期値は「8」。

LGP

Museの機能「履歴?」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

OCT

Museデータをロードした時、フィンガー情報で使用する標準オクターブの自動チェックを行なうか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」

GSR

演奏終了時、 GSリセット? を送信するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

VLF

SoundFont?で演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。

VLT

VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。

SFL

Muse起動時、またはSoundFont?選択時、指定されたSoundFont?群を全てロードするか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

PAL

VSTiプラグイン使用時に表示される操作パネルの表示位置を 0〜4 の数値で指定する。初期値は「2」。

#DN

Muse上で「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更したい場合に任意で指定する。変更したいデバイスの数だけ指定することができる。

#DN = 元の名称 > 新しい名称

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