SC-88Pro以降のサウンドキャンパスシリーズにおいてインサーションエフェクト(EFX)と呼ばれるエフェクトが使用可能になっている。
これにより、様々な効果を与えることが可能になっている。
1のスイッチはインサーション・エフェクトのON/OFFのスイッチ。複数のメンバーでインサーション・エフェクトを使うことが可能である。メンバーごとにインサーション・エフェクトを使用するかどうか選択できる。
2のスイッチはインサーション・エフェクトを使用しない場合のイコライザーのON/OFFのスイッチ。メンバーごとにイコライザーを使用するかどうかの選択が可能である。イコライザーの効果の内容については全パート共通である。
3のスイッチはインサーション・エフェクトを使用した場合のイコライザーへのON/OFFのスイッチ。インサーション・エフェクトを使用したパートすべてに対してONまたはOFFを指定する。複数メンバーに対してインサーション・エフェクトを使用した場合は各々のメンバー個別でのON/OFFの制御はできない。
インサーション・エフェクトを使用していないメンバーについてはリバーブ(R)、コーラス(Q)、ディレイ(X94)の各センド・エフェクトについてメンバーごとのセンド・レベルが設定できる。
上の図の緑色のラインのインサーション・エフェクトを使用しているメンバーについては通常のMuse文法におけるR、Q、X94の記述は無効であり、リバーブ、コーラス、ディレイの各センド・レベルはエクスクルーシブ・メッセージで設定する必要がある。その設定方法は下の項で記述されている。また、インサーション・エフェクトを使用しているメンバーについてリバーブ、コーラス、ディレイへのセンド・レベルは共通になる。メンバー単位での指定はできない。
エフェクトの種類の選び方は以下の通り
*DATA"41,10,42,12(40,03,00,MSB,LSB)"
たとえば、Stereo-EQというエフェクトの場合MSBが01でLSBが00なので
*DATA"41,10,42,12(40,03,00,01,00)"
となる。
次に、効果を与えるメンバーを指定します。
GSにおけるインサーションエフェクトは効果を与えるメンバーの数に制限はありません。
*DATA"41,10,42,12(40,4x,22,01)"
xの部分を変えることによって効果を与えるメンバーを指定します。メンバーと値の一覧は以下の通りです。
メンバー | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | O | Z |
x | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | 0 |
すなわち、Dメンバーに効果を与えたいときは
*DATA"41,10,42,12(40,44,22,01)";D Member
のように記述します。
もし複数のメンバー。たとえばFGメンバーに効果を与えたいときは
*DATA"41,10,42,12(40,46,22,01)";F Member *DATA"41,10,42,12(40,47,22,01)";G Member
のように2個記述するとよいです。
すべてのインサーションエフェクトにおいて共通的なパラメータがあります。これを以下に記述します。
パラメータ | 設定値 | 値(H) | アドレス(H) |
Reverb | 0 - 127 | 00 - 7F | 40,03,17 |
Chorus | 0 - 127 | 00 - 7F | 40,03,18 |
Delay | 0 - 127 | 00 - 7F | 40,03,19 |
なお、システムエフェクトにおけるリバーブ、コーラス、ディレイについてはインサーションエフェクトを使用したメンバーにおいてはバイパスされてしまうので上記のパラメータにより設定する必要があります。(上の概要を参照)
*DATA"41,10,42,12(40,03,17,28)" ;Reverb *DATA"41,10,42,12(40,03,18,00)" ;Chorus *DATA"41,10,42,12(40,03,19,00)" ;Delay