■■■ ミューズロイド開発企画書(MuseLoid) ■■■ ■1.概要 2015年4月のMuseオフ会(於くさば邸)で発案された 「Museに歌わせるプロジェクト」を実現させるための企画書である。 基本的な構想としては、 サウンドフォントに日本語五十音の音色を登録し、 その音色切り替え(プログラムチェンジ)により歌唱を実現させる。 サウンドフォント名は、MuseLoid_STD000.sf2 _STDは、スタンダード(標準)を表現する。 もし声の音色で派生バージョンができた場合に、このSTDの3文字を変化させる。 末尾3桁の000は、版数。 GSマップの空きバンクを利用して五十音を登録する。 楽器番号は、P53(合唱アー)、P54(独唱オー)、P55(シンセボーカル)を利用する。 これにより、MuseLoid_*.sf2以外のサウンドフォントでも違和感の無い互換演奏が期待できる。 MuseLoid_*.sf2は、emuaps_gmgs.sf2をベースとして作成し、インストーラー版Museに同梱して公開する。 ■2.音色マップ 3つの楽器番号には、それぞれ女性の声、男性の声、子供の声を割り当てる。 P53(合唱アー) :女性の声 P54(独唱オー) :男性の声 P55(シンセボーカル) :子供の声 各楽器番号のバンクを利用して、以下のように五十音を登録する。 50番以降は、空きバンクとなっているため、既存の音色を潰すことなく登録できる。 使用バンクは、50〜119の範囲で、合計70個。 50:あ 55:か 60:さ 65:た 70:な 75:は 80:ま 85:や 90:ら 95:が 100:ざ 105:だ 110:ば 115:ぱ 51:い 56:き 61:し 66:ち 71:に 76:ひ 81:み 86:わ 91:り 96:ぎ 101:じ 106:ぢ 111:び 116:ぴ 52:う 57:く 62:す 67:つ 72:ぬ 77:ふ 82:む 87:ゆ 92:る 97:ぐ 102:ず 107:づ 112:ぶ 117:ぷ 53:え 58:け 63:せ 68:て 73:ね 78:へ 83:め 88:ん 93:れ 98:げ 103:ぜ 108:で 113:べ 118:ぺ 54:お 59:こ 64:そ 69:と 74:の 79:ほ 84:も 89:よ 94:ろ 99:ご 104:ぞ 109:ど 114:ぼ 119:ぽ 「を」に関しては、「お」で代用する。 「わ」「ん」は、「や」行に割り当ててマップを正方化する。 音色の総計としては、女性、男性、子供の3種で、70バンクx3プログラム=210音色となる。 (注)MuseLoidという名称を使用する場合は、上記の音色マップに従うことを義務付ける。   音質の派生バージョンは、あくまでも音色の変更であり、音色マップの割付を変更することは許さない。 ■3.記述データ 以下のようなマクロを準備することで、歌唱用データの作成が容易になるだろう。 $a{@P53/50} $ka{@P53/55} $i{@P53/51} $ki{@P53/56} $u{@P53/52} $ku{@P53/57} $e{@P53/53} $ke{@P53/58} $o{@P53/54} $ko{@P53/59} マクロ利用側は以下のような記述となる。 ; か ら ー す な ぜ な く の ${ka}l< ${ku}d ${no}>s2 促音(小さな「っ」)に関しては、スタッカートで実現できると期待する。 ; ねっ と ${ne}d4// ${to}d4 拗音(小さな「ゃゅょ」)に関しては、修飾音で実現できると期待する。 ; き し ゃ ${ki}d4 ${si}d32${ya}d4~ ■4.実現ステップ (ステップ1) 女性の声のアイウエオの5音色を準備して、本構想が技術的に可能かを実証する。 特にプログラムチェンジが実用に耐えるレベルでモタレ無く実行できるか確認する。 (ステップ2) 女性の声の五十音すべてを準備して、促音や拗音も含めて歌唱レベルを確認する。 また、ピッチUや揺らぎWなどでの表現力をチェックする。 このステップでミューザーにα版を公開し、フィードバックを受ける。 (ステップ3) 男性の声、子供の声も含めて準備し、混声合唱の歌唱レベルを確認する。 課題は、声のWAVEファイルをどこから調達するか。 (ステップ4) MuseLoid_*.sf2を、声のサウンドフォントのみのセットとし、 Museから複数サウンドフォントの組合せを許すことで、 より柔軟な利用が可能になることが期待できる。 このステップで、その辺の構成も探る。