MuseでSoundFont?を使う

はじめに

SoundFont?概説

SoundFont?とは、ピアノやギター、ドラムなどの楽器波形が収録されたファイル。特定のソフトウェアで読み込むことで、事実上の音源として使うことができる。

SoundFont?の種類は豊富、且つ無料で使えるものも多く残存している。このため、根気しだいでハードウェア音源並の音質での音楽を堪能できる。また、従来の音源では出せない音色を探す楽しみがある。

しかしながら、一般への普及が進んだ1990年代は敷居の高い技術であった。導入手順が難解であったことや、演奏時の負荷が従来の音源に比べて高かったためである。

現在は、これらの問題は緩和されつつある。特にパソコンのスペック向上により、規定の音源としてSoundFont?が使える演奏環境が発展した。

SoundFont?の利点

SoundFont?の欠点

MuseにおけるSoundFont?の導入

Muse V6.1からは、SoundFont?を使って演奏できるソフトウェアと連携する機能が搭載された。 必要な設定を行うことで、「音源」メニューから選択したSoundFont?を演奏可能になる。

CoolSoft? VirtualMIDISynth

配布元(英語):http://coolsoft.altervista.org/en/virtualmidisynth/

CoolSoft? VirtualMIDISynth」は、SoundFont?を用いてMidiを演奏するフリーソフトである。上記WEBサイトから最新版をダウンロードできる。

ソフトウェアをインストールすると、Museの「音源」メニューに、「CoolSoft? VirtualMIDISynth」が追加される。 さらに、設定を行うと、上記項目がサブメニュー化し、任意のSoundFont?を選択できるようになる。

内部的には、SoundFont?を含む設定情報を直接「CoolSoft? VirtualMIDISynth」の起動パラメータとして渡している。 よって、Musingの際はSoundFont?を直接鳴らす感覚で操作することができる。

導入手順

CoolSoft? VirtualMIDISynth」をインストールする

上記サイトより「CoolSoft? VirtualMIDISynth」をダウンロードし、インストールする。

説明は英語だが、基本的に「Yes」、「Next」を選び続ければ特に問題なくインストールすることができる。 またインストーラー自体は日本語化されているので、日本語で説明を読むこともできる。

インストール後、Windowsの再起動を要求されることがある。ドライバーを組み込んだためなので、再起動することをお薦めする。

SoundFont?を入手する

CoolSoft? VirtualMIDISynth」による演奏で使用するSoundFont?を入手する。

今回は、音質・容量・バランス共に整っているSoundFont?GeneralUser? GS」を例に説明する。これは主観であるが、30MB付近のSoundFont?の中ではかなり優秀なものである。

まず、配布サイトへ行き、SoundFont?をダウンロードする。配布元では、使用しているSoundFont?対応ソフトウェアに合わせて調整されたバージョンがあり、今回の場合は「GeneralUser? GS SoftSynth?」を選択する。他のバージョンでも音は鳴るが、トーンがずれて聞こえることがある点に注意。

入手したファイルはzip圧縮されているので展開すると、SoundFont?ファイルが現れる。SoundFont?の拡張子は「sf2」である。

SoundFont?を置くフォルダを作る

入手したSoundFont?を、任意のフォルダに設置する。これは、今後SoundFont?を使い分ける時に備えて専用のフォルダを作っておいた方が良い。

例えばMuseの入っているフォルダに「SoundFont?」というフォルダを作り、そこに入れる。Timidityを使っているのなら、すでに「C:\timidity\musix\」といったフォルダがあるはずなので、それを活用しても良い。

MuseにSoundFont?フォルダを関連付ける

最後に、Museで先ほど作ったSoundFont?フォルダを関連付けることで、Museの音源欄にSoundFont?の一覧が並ぶ。

設定ファイル「MUSE.ini」を開き、下記のパラメータに、SoundFont?が入っているフォルダのパス名を入力する。なお、相対パスにするとmusファイルのフォルダを参照してしまうため、基本的にフルパスが推奨される。

#SF = C:\Programs\MUSE\SoundFonts\

のように記述する。Timidityを使っているのなら、以下のように記述する。

#SF = C:\timidity\musix\

※「インストーラー版Muse」のデラックス版では、上記の導入を自動で行うことができる。また、Muse用のSoundFont?が付属しているため、導入直後に演奏することができる。

掲示板で話題となった主なSoundFont?

ここでは、掲示板で話題となったSoundFont?の一部を紹介する。なお情報の追記大歓迎である。

なお、SoundFont?の楽器配列は自由であるので、必ずしもGM128個の楽器が収録されているとは限らない。例えばオーケストラ楽器詰め合わせのSoundFont?では、P1〜P40まで管弦楽器ということも在りえる。 このため、一般的なMidi演奏を希望するなら、「GM」と付いたSoundFont?を探そう。


A320U.sf2(9.5MB)

現在のTimidityに同梱されている軽量SoundFont?。一部MSGSと似た音が出るが、基本的にEMU系統の音が出る。バランスは良いが、音質はいいわけではない。

FluidR3 GM(144.9MB)

Public domainのSoundFont?。原版の配布元は消滅しているが、他サイトで入手可能。多くの音がステレオサンプリングであり、音質は良好だが癖が強い。なお同GSのフォントも入れればSFX系の音が鳴らせるようになる。

GeneralUser? GS(30.5MB)

汎用性の高いSoundFont?。バランスが良く、この近辺のSoundFont?の中では扱いやすい。配布元では現在も更新が続いている。

GiantSoundFont?(合計499.9MB)

合計すると500MBにもなる巨大なGMのSoundFont?。残響が深いため、煌びやかな音が出る。音質や音色の目新しさは優秀。

SGM(240.3MB)

視聴用としては最も優秀とされているSoundFont?。バランスが重視されており、SC-88ProのGS向けMidiの演奏にもそこそこ対応できる。ただし個々の音色が凡庸。

AIRFONT380(269.5MB)

巨大でバランスの良いSoundFont?。GMのMidi演奏においてはSGMを上回る性能を発揮できる。なお容量が3分の1以下になった「A340」というSoundFont?がある。

より高度な活用術

大量のSoundFont?が格納されているフォルダを指定すると、音源メニューがSoundFont?だらけになってしまう。

この場合には、対象のSoundFont?名を書き込んだ設定ファイルを作成し、それを入れた専用のフォルダを設けることで緩和できる。

CFG専用フォルダの準備

例えばMuseフォルダ内にCFG専用のフォルダを作り、MUSE.iniにはそのフォルダパスを指定する。

#SF = C:\Programs\MUSE\SFconf

confファイルを書く

上記のフォルダに、任意の名前のconfファイルを作成する。名前はSoundFont?名でもいいし、「基本セット」のような名前でも良い。

メモ帳などのテキストエディタで、以下のテキストを作成する。

; 基本セット configfile(名前は自由)
; --------------------------------------
[SoundFonts]
sf1=C:\Programs\MUSE\SoundFonts\GeneralUser GS SoftSynth v1.44.sf2
; --------------------------------------

上記ファイルを、「基本セット.conf」などの名前でSFconfフォルダ内に保存する。「ファイルの種類」を「全てのファイル」にすることを忘れずに。

複数のSoundFont?を一度に読み込む時は?

バラけている複数のSoundFont?を組み合わせたり、部分的にSoundFont?を差し替えたい場合には、以下のようにパラメータをいじって記述する。

; Giant_Soundfont 設定ファイル
; --------------------------------------
[SoundFonts]
sf1=C:\Programs\MUSE\SoundFonts\5.5bank1.sf2
sf2=C:\Programs\MUSE\SoundFonts\5.5bank2.sf2
sf3=C:\Programs\MUSE\SoundFonts\5.5bank3.sf2
sf4=C:\Programs\MUSE\SoundFonts\drumset3.0all.sf2
; --------------------------------------

上記の文法はVirtualMIDISynthの設定に準じたもので、MUSEではこれをそのまま送信しているだけである。このため、将来VirtualMIDISynthの設定ファイル文法が変化しても、Muse自体はバージョンアップすることなく継続利用が可能なはずである。

VirtualMIDISynthの設定文法は公開されているわけではないが、WindowsのSystemディレクトリに入っている。作者に確認した所では、「意味が理解できれば自由に編集しても良い」そうである。

設定ファイルを読めばわかることであるが、音量バランスなどさまざまな設定も行うことができる。例えばZSF_GMのように極端にドラムの小さいSoundFont?を使う場合には、他チャンネルの音量を小さくしたconfファイルをMuseフォルダに設置すれば、そちらが反映される。

以下、Windowsの32bit版(X86)の場合のパスを記載しておく。64bit版の場合や、OSがCドライブに無い場合は異なるので注意する。

C:\WINDOWS\system32\VirtualMIDISynth\VirtualMIDISynth.conf

VirtualMIDISynth を Timidity と比べてみると

SoundFont?を使って演奏できるソフトウェアとして著名なものには、Timidityがある。これに対してVirtualMIDISynthは、以下のような違いがある。


使用用途

結論から言うと、TimidityとVirtualMIDISynthは用途が異なる上共存が可能なので、問題がなければ両方を使い分けることをお薦めする。

VirtualMIDISynthは、演奏の手軽さ、SoundFont?導入のしやすさの点でお薦めである。一方で、より上位の演奏を行う場合はTimidityを使うことを推奨する。


VirtualMIDISynthが優位なポイント


Timidityが優位なポイント


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