#author("2020-03-04T08:54:54+00:00","","")
[[Museテクニック]]

*概要 [#l884daf8]
#author("2020-03-04T10:23:06+00:00","","")
*概要 [#c5f6de67]
muse.ini とは、 Muse の動作を制御するための設定ファイルのこと。
このファイルを編集することで、Museの「データ編集」で任意のエディターを開いたり、「履歴」に表示するデータ数の上限を設定したり、SoundFontやVSTi音源をMuseに認識させたりすることができる。
また、選択した音源や、ウィンドウの位置といった、Museの利用中に変更したデータを保存して、次回起動時に復元する機能も備えている。


*実際の挙動 [#b692c3ca]
*実際の挙動 [#w7a85aaf]
Museにおける muse.ini の挙動は、大きく以下の2つに分けられる。

+ Muse の起動時に読み込まれ、 Muse の動作に反映される
+ Muse 終了時、 Muse が保持していた設定値をマージした上で上書き出力される

この性質のため、 muse.ini を編集する時は、 Muse が起動していない時に行なうことを推奨する。
Muse の起動中に muse.ini を編集しても、 Muse の挙動が変化することは無い。
むしろ、 Muse を終了すると、 Muse が記憶していた設定に基づいて muse.ini が上書きされるため、編集が水泡になるのである。


*文法 [#ib9ee034]
*文法 [#k20a44c2]
以下は、最新版(V8.00)を対象とした設定ファイルの文法である。なお、「[SYS]」セクションは直接編集するものではないので除外している。

  --------[USR]
  ; 「マニュアル表示」実行時に使用するビューアー (空欄 で専用ビューアを使用)
  #RM = C:\Windows\notepad.exe
  ; 「データ編集」実行時に起動するエディター (空欄 で既定のエディターを使用)
  #ED = C:\Program Files\WinVi.exe
  ; 「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数
  #EP = /a /t /m
  ; Museが参照する「SoundFont」の格納フォルダー
  #SF = D:\Data\SoundFont\
  ; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダー
  #ST = D:\Data\VSTi\
  ; Museが参照する「LAME」の格納フォルダー
  #LM = C:\Program Files\Lame\
  ; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダー
  #LP = C:\Program Files\LilyPond\
  ; テキスト表示エリアの背景色 (16進数カラーコード で指定)
  TCL = e1e6f6
  ; 「履歴」メニューに表示するデータの上限値 (0 で履歴機能を未使用化)
  LGM =    8
  ; 「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始 (0 で無効化)
  LGP =    1
  ; 演奏終了時、 GSリセット を送信 (0 で無効化)
  GSR =    1
  ; SoundFontで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)
  VLF =   12
  ; VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)
  VLT =   12
  ; 起動時、またはSoundFont選択時、指定されたSoundFont郡を全てロード (0 で演奏中必要な分だけロード)
  SFL =    1
  ; VSTiパネルの表示位置 (0:非表示 1:左上 2:右上 3:左下 4:右下)
  PAL =    2
  
  ; 「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更
  #DN = Microsoft GS Wavetable Synth > MSGS
  #DN = Timidity++ Driver  [BW] > Timidity++
 --------[USR]
 ; 「マニュアル表示」実行時に使用するビューアー (空欄 で専用ビューアを使用)
 #RM = C:\Windows\notepad.exe
 
 ; 「データ編集」実行時に起動するエディター (空欄 で既定のエディターを使用)
 #ED = C:\Program Files\WinVi.exe
 ; 「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数
 #EP = /a /t /m
 
 ; Museが参照する「SoundFont」の格納フォルダー
 #SF = D:\Data\SoundFont\
 ; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダー
 #ST = D:\Data\VSTi\
 
 ; Museが参照する「LAME」の格納フォルダー
 #LM = C:\Program Files\Lame\
 ; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダー
 #LP = C:\Program Files\LilyPond\
 
 ; テキスト表示エリアの背景色 (16進数カラーコード で指定)
 TCL = e1e6f6
 
 ; 「履歴」メニューに表示するデータの上限値 (0 で履歴機能を未使用化)
 LGM =    8
 ; 「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始 (0 で無効化)
 LGP =    1
 
 ; 演奏終了時、 GSリセット を送信 (0 で無効化)
 GSR =    1
 
 ; SoundFontで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)
 VLF =   12
 ; VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシー (2〜120 で指定)
 VLT =   12
 
 ; 起動時、またはSoundFont選択時、指定されたSoundFont郡を全てロード (0 で演奏中必要な分だけロード)
 SFL =    1
 ; VSTiパネルの表示位置 (0:非表示 1:左上 2:右上 3:左下 4:右下)
 PAL =    2
 
 ; 「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更
 #DN = Microsoft GS Wavetable Synth > MSGS
 #DN = Timidity++ Driver  [BW] > Timidity++


** #RM [#w953f084]
** #RM [#l5d3941d]
Museの機能「マニュアル表示」実行時に使用するビューアーを指定する。初期値は空欄。

- 値を空欄にすると、Museに搭載されている専用ビューアにてマニュアルを閲覧することができる。
- 従来通り、「*.txt」に関連付けられたテキストエディターを使用する場合は、存在しないファイル名を指定する。Museでは、「*既定のテキストエディター」が推奨されている (「*」がファイル名として使えないため有効になる)

** #ED = C:\Program Files\WinVi.exe [#v27c4f8b]
** #ED [#v175c13e]
Museの機能「データ編集」実行時に起動するエディターを指定する。初期値は空欄。

- 値を空欄にすると、「*.txt」に関連付けられたエディターを起動することができる。


** #EP [#r85d2c94]
** #EP [#nef0c6db]
Museの機能「データ編集」実行時に起動するエディターに渡す追加の引数を指定する。初期値は空欄。

- 対象のエディターが、「起動時にウィンドウを最大化する」などのコマンドライン引数をサポートしている場合に効果がある。

** #SF [#e8c9eaa4]
** #SF [#j237bcff]
Museが参照する「SoundFont」や「楽団編成ファイル」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

- 指定したフォルダーの直下にあるSoundFont、または楽団編成ファイルが、「音源」「SoundFont」内に表示される。

** #ST [#k353d98f]
** #ST [#q5c7ce98]
; Museが参照する「VSTiプラグイン」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

- 指定したフォルダーの直下にあるVSTiプラグインのフォルダが、「音源」「SoundFont」内に表示される。VSTiプラグインのデータである「*.dll」等のあるフォルダではないので間違えないように。

** #LM [#z6052a97]
** #LM [#ab171c7c]
; Museが参照する「LAME」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

- 「lame.exe」の格納されているフォルダーを指定することで、Museは、「SoundFont、またはVSTiによる演奏データのMP3エクスポート」が可能になる。

** #LP [#hd5eea9d]
** #LP [#bc70615e]
; Museが参照する「LilyPond」の格納フォルダーを指定する。初期値は空欄。

- 「bin/LilyPond.exe」が格納されているフォルダーを指定することで、Museは、「楽譜データのエクスポート」が可能になる。
- 指定するフォルダーのは、「LilyPond.exe」が格納されているフォルダーではなく、その一つ上の階層のフォルダーである。

** TCL [#t1337797]
** TCL [#m7a5fc7c]
テキスト表示エリアの背景色を、 16進数カラーコード で指定する。初期値は空欄

- 色見本サイトなどを参考に、「FFDDEE」や、「CCCCFF」などの値を指定する。HTMLで使う「03C」や「#EAEAEA」ではないので注意。
- 変更できるのは「拝啓色」である。テキストの文字色は、Museデータの「*COLR」で変わることがある。

** LGM [#k60a22c0]
** LGM [#c70b0507]
Museの「履歴」メニューに表示するデータの上限値を、 0 以上の数値で指定する。初期値は「8」。

- 「0」を指定すると、「履歴」機能が使用不可となる。非表示にはならない。
- プレイリスト機能を用いて登録した楽曲は、この上限値には含まれない。

** LGP [#c0e070b8]
** LGP [#z3563c8e]
「履歴」メニューから曲を選択すると、リロードと共に演奏を開始するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

** GSR [#x67215d7]
** GSR [#sbc42ae9]
演奏終了時、 GSリセット を送信するか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

- 連続して楽曲を演奏する場合に、直前の演奏の影響が残ってしまう場合に有効な機能。
- 演奏の都度初期化が行なわれるソフトウェア音源の多くでは、この機能に頼る必要は無い。
- パソコンによっては、この機能が原因でパソコンやMuseがフリーズしてしまうことがあった。「無効」にできるのはこのためでもある。

** VLF [#ff277bb0]
** VLF [#h8874dbf]
SoundFontで演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。

- 値を低くすると、演奏が素早く開始される。Midiキーボードを接続している場合は、鍵盤の打鍵から音が出るまでの応答が速くなる。
- 値を低くし過ぎると、パソコンによっては、音飛びやノイズが発生することがある。

** VLT [#kf429a10]
** VLT [#iee2fc57]
VSTiプラグインで演奏する時の発音レイテンシーを 2〜120 の数値で指定する。初期値は「12」。

- 値を低くすると、演奏が素早く開始される。Midiキーボードを接続している場合は、鍵盤の打鍵から音が出るまでの応答が速くなる。
- 値を低くし過ぎると、パソコンによっては、音飛びやノイズが発生することがある。

** SFL [#t6ad8964]
** SFL [#w139d124]
起動時、またはSoundFont選択時、指定されたSoundFont郡を全てロードするか否かを 0 か 1 で指定する。初期値は「1(有効)」。

- 「1」にすると、発音レイテンシーが向上し、演奏中に音がもたれなくなる。Midiキーボード利用時や、使うSoundFontが固定されている場合には有効。
- 「0」にすると、Museの起動時や選択直後に読み込みが発生しないため、軽快に演奏を開始することができる。また、演奏中のメモリー消費量を削減できるため、巨大なSoundFontの利用が簡便になる。

** PAL [#b989522c]
** PAL [#gbd96189]
VSTiプラグイン使用時に表示される操作パネルの表示位置を 0〜4 の数値で指定する。初期値は「2」。

- 「0」を指定すると、VSTiプラグインを表示しなくなる。操作パネルが邪魔な場合や、Museの操作をキーボードで行ないたい場合に有効。

** #DN [#f9a89429]
** #DN [#d89aadbe]
Museの機能「音源」に表示するMidiデバイスの名称を変更したい場合に任意で指定する。変更したいデバイスの数だけ指定することができる。

  #DN = 元の名称 > 新しい名称
 #DN = 元の名称 > 新しい名称

- 「新しい名称」を空欄にすると、そのデバイスを「音源」の一覧に表示させなくすることができる。明らかに使わない音源がある場合や、複数のポートへの出力に対応しているが2ポート目以降をMuseからは使う予定が無い場合に効果がある。


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